同じメロディをくり返す
サビのメロディがくり返しで分かりやすい。キャッチーな曲を作るときの王道の手法です。
作曲の課題
キャッチーな曲を作る上で大事なのは、覚えてもらう仕組みを作ること。お手本の曲を聴きながら、その仕組みを見ていきましょう。動画はこのページの中で再生できます。
キャッチーな曲を作ってくる
一度聴いたら覚えてしまう曲のこと。覚えてもらう仕組みは、メロディのくり返しだけではありません。言葉・曲の順番・音色でも作れます。下の6曲で、それぞれの仕組みを聴いてみましょう。
サビのメロディがくり返しで分かりやすい。キャッチーな曲を作るときの王道の手法です。
サビのメロディがずっと同じ音を連打していて、しかもくり返し。メロディが単純なほど、キャッチーさが引き立ちます。
メロディ自体はくり返しではなく、キャッチーではありません。でも歌詞の冒頭の「ケセラセラ」という言葉がキラーフレーズになって、曲を印象づけています。
イントロにサビのメロディを持ってくる(サビ始まり)。すると1番のサビは2回目に聴くことになります。一度聴いたメロディは「もう知っているメロディ」なので、キャッチーに感じやすくなります。
応用:AメロやBメロにサビのモチーフを一瞬入れたり、リズムを似せたりすると、サビに「聴いたことがある感じ」を出せます。
サビは歌ではなくサウンドだけ。そのサウンドのメロディと音色がキャッチーです。EDMのドロップのように、歌メロ以外でもキャッチーさは出せます。K-POP・EDM・ボカロでよく使われる手法です。
サビは「bad」という言葉のくり返しで、とてもシンプル。メロディというよりセリフのパターンです。ILLIT「It's Me」のようなドロップのサウンドと一緒に使われることも多い手法です。
メロディのくり返しが少なく、覚えやすい言葉もありません。そのかわり、メロディがとても壮大です。このように長い物語を紡ぐようなメロディにすると、壮大で説得力があり、感動させる曲を作れます。
lulu. はコード進行もサビ全体で大きな流れになっていて、感動をさらに引き立てています。
メロディのくり返しは一度だけ。でもコードの移り変わりが早く、しかもループしています。コードの流れをシンプルにして、短い間隔でループさせると、壮大な曲の中でもキャッチー寄りに仕上げられます。
キャッチーにすればするほど、中身のない曲に仕上がることが多くなります。中身がないのは悪いことではありません。何も考えずに楽しめる曲になりやすい、ということです。
キャッチーなメロディで大事なのは、音の上がり下がりよりもリズム。まずリズムだけ(clap のサンプルなど)でキャッチーになっているか確かめて、音程はその後に考えるとやりやすいです。ドラムとの相性も考えるとなおよし。
コードの移り変わりが短いほうが、コードに縛られずスケールでメロディを作れる状態になりやすいです。メロディを自由に動かせるので、コードにぶつからずにメロディをくり返せます。
アメリカのヒット曲では、歌が入るまでの前奏が、80年代半ばの20秒あまりから、今は5秒くらいに縮みました。1 イントロを長くしたいときは、サビのメロディを先に聴かせる(革命道中の方法)のも手です。
くり返しを足すだけで、初めて聴く曲でも「楽しい」「面白い」と感じられやすくなります。2 ただし、ちゃんと聴いている人には、くり返しすぎると飽きられます。3 くり返しは変化と組み合わせて初めて効きます。4 たとえば、最後のくり返しだけ語尾の音を変えてみましょう。
キラーフレーズ(タイトルにするのも手)を、サビで何度か歌う。ヒットチャートでは、サビの歌詞をくり返す曲ほど1位まで行っていました。ただし「くり返したから売れた」とまでは言えません。5
頭から離れない曲のメロディは、上がって下がる山の形が多いことが分かっています。6 めずらしい形を探すより、リズムとくり返しで勝負しましょう。